お中元の送り状はなぜ必要? 書き方や相手別の文例をご紹介
お中元を贈る際に、忘れずに用意しておきたいのが送り状です。送り状を出すことなく品物だけ贈ると、相手に対して失礼にあたります。
しかし、なぜ送り状を送る必要があるのか、詳しく理解している方は多くないかもしれません。
ここでは、お中元の送り状を送る理由や書き方のポイント、送り状の文例などをご紹介します。お中元を贈る際にぜひお役立てください。
【目次】
■お中元のお返しを贈る際の注意点
・送り状を送る理由
・送り状を送る手段
・送り状を送る時期
■お中元の送り状の書き方
・送り状の基本的な構成
・送り状を書く際のポイント
■お中元の送り状の文例
・親しい方に向けた文例
・ビジネスシーンの方に向けた文例
・目上の方に向けた文例
■お中元の送り状は相手への気遣いを表す大切なもの
お中元の送り状とは?
お中元の送り状とはなぜ必要で、いつ頃送ればよいものなのでしょうか。まずは、送り状を送る理由や手段、時期についてご紹介します。
・送り状を送る理由
お中元は相手への感謝の気持ちを伝えるもので、本来は先方に直接ご挨拶に伺ったうえで、品物を手渡しするのがマナーですが、相手が遠方に住んでいる、多忙で都合がつかないなどの理由から、郵送で済ませる場合もあります。その際、挨拶の代わりとして必要になるのが送り状です。
送り状なしにお中元の品物を贈ると、挨拶をしていないと捉えることができるため、マナー違反に当たります。
また、「お中元の品物がいつ頃届きます」ということを相手に伝えるのも、送り状の持つ大切な役割です。
・送り状を送る手段
送り状は手紙やハガキで出すのが一般的です。なかでも、手書きの手紙形式で送るのが最も丁寧な送り方とされています。目上の人に送る際やビジネスシーンでのお付き合いがある方には、手紙で送るのが最適です。
近年はメールや電話でお中元を贈ったことを伝えるなど、送り状を送らないケースもよく見受けられます。両親や仲のよい友人などには電話で連絡するだけでも問題ありませんが、受け取る相手のことを考えると、事前にお中元の品物を贈ったことを送り状で伝えておくのが親切です。
・送り状を送る時期
送り状は、品物が届く前に送る場合と、品物に添えて送る場合があります。どちらの方法でも問題ありませんが、フルーツなどのように鮮度管理が難しいものや日持ちしないものを贈る場合は、相手が不在で受け取れなかった場合に腐らせてしまうことも考えられます。 事前に送り状や電話などで、お中元の到着日を伝えておく心遣いが大切です。
また、関東では7月初旬から7月15日まで、関西では7月中旬から8月15日頃までのように、お中元は地域によって時期が異なるため、送り状を送るタイミングには注意しましょう。
⇒お中元の時期はいつからいつまで?贈り先の地域を要確認!
http://e-mono.jr-central.co.jp/column/ochugen/jiki.html
お中元の送り状の書き方
お中元の送り状は、事前に構成やポイントを押さえておくと書きやすいです。そこで、お中元の送り状を書く際に押さえておきたい、基本的な構成やポイントをご紹介します。
・送り状の基本的な構成
送り状の基本となる構成は以下の通りです。相手との関係性などに関わらず使うことができる構成なので、覚えておけば言葉を入れ替えることでさまざまなシーンに活用できます。
・送り状を送る手段
送り状は手紙やハガキで出すのが一般的です。なかでも、手書きの手紙形式で送るのが最も丁寧な送り方とされています。目上の人に送る際やビジネスシーンでのお付き合いがある方には、手紙で送るのが最適です。
近年はメールや電話でお中元を贈ったことを伝えるなど、送り状を送らないケースもよく見受けられます。両親や仲のよい友人などには電話で連絡するだけでも問題ありませんが、受け取る相手のことを考えると、事前にお中元の品物を贈ったことを送り状で伝えておくのが親切です。
(1)時候の挨拶
時候の挨拶とは、送り状で最初に書く季節を表す一文のことで、「拝啓」などの頭語の後ろに付きます。季節の言葉なので時期により文言は変化しますが、7月に使われる時候の挨拶は「厳しい暑さが続いていますが」「暑中見舞い申し上げます」「猛暑の候」などが一般的です。
(2)相手を気遣う言葉
時候の挨拶の次には、相手の近況を訪ねる言葉を続けます。文例としては「○○様におかれましてはますますご健勝にお過ごしのこととお慶び申し上げます」「お元気でお過ごしでしょうか」などです。
(3)日頃の感謝やお礼の言葉
日頃からお世話になっていることへのお礼や、自分の近況を伝えます。久しぶりに連絡を取る方に対しては「ご無沙汰してしまい申し訳ございません」など、お詫びの言葉を添えるとよいでしょう。
(4)お中元を贈った旨
お中元を贈ったことや、その商品を選んだ理由などを書き記します。配送会社や具体的な配達日時が分かる場合は記載しておくと丁寧です。
(5)相手の健康を願う言葉
お中元は夏の暑い時期に当たるため、「暑さが続きますがご自愛ください」などのように、相手の健康を気遣う言葉を添えるとよいでしょう。
(6)締め
「まずはご挨拶まで」「今後もご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます」などのような文章で締め、相手によっては「敬具」「謹白」のような結語を置きます。
上記はあくまでも基本的な構成です。相手との関係性に応じて、内容を省いたり足したりしても問題はありません。
・送り状を書く際のポイント
お中元は季節の贈り物に当たるため、相手に関係なく、送り状には必ず時候の挨拶を入れる必要があります。送り状はどんな品物をいつ贈ったかを知らせる役割も持っているので、品物がいつ頃届くのか、どんな品物をなぜ贈ったのかなども含めるようにしましょう。
両親や親戚、友人などのように、気心の知れた相手への文章が硬すぎると、冷たい印象を与えてしまう可能性があります。あまり気負いすぎることなく、自分らしく感謝の気持ちを伝えることが大切です。
また、自分が喪中の際は、葬儀でお世話になった旨を書き記したり、相手が喪中の場合は気遣いの文言を入れたりするなど、相手の心境なども踏まえたうえで送り状を書くことが大切です。
⇒喪中にお中元は贈ってもよい? 相手や自分が喪中の際のマナーをご紹介
http://e-mono.jr-central.co.jp/column/ochugen/mochu.html
お中元の送り状の文例
ここからは、基本的な構成も踏まえて、送り状の文例をご紹介します。贈る相手別にご紹介しますので、送り状を書く際にぜひご活用ください。
・親しい方に向けた文例
厳しい暑さが続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
こちらは元気に過ごしています。
本日は日頃の感謝を込めて、○○を別便で送らせていただきました。○日頃には届くと思いますので、皆様で召し上がってください。
まだまだ暑い日が続きますからご自愛ください。
まずはお中元の御挨拶まで。
・ビジネスシーンの方に向けた文例
謹啓 猛暑の候、○○様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てにあずかり、厚くお礼申し上げます。
つきましては、日頃の感謝のおしるしまでに、心ばかりの品を別便にてお送りいたしました。どうかお納めいただければ幸いです。
至らぬ点はありますが、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちましてお中元の挨拶を申し上げます。
謹白
・目上の方に向けた文例
拝啓 盛暑の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日頃は公私にわたりお世話になり、心より御礼申し上げます。
つきましては、お中元のおしるしまでに、別便で○○を送らせていただきました。○日頃には届くかと存じますので、お納めいただければ幸いです。
時節柄、どうかお身体の具合を崩されぬようご自愛ください。
敬具
お中元の送り状は相手への気遣いを表す大切なもの
お中元の送り状は、相手への挨拶になるだけでなく、相手に品物を贈ったことを伝え、受け取りの準備をしてもらうためのものです。送り状を送ることで、相手への気遣いの心を示すことにもつながります。
構成やポイントを押さえておけば書きやすくなるので、ご紹介した書き方のポイントを押さえておくことをおすすめします。贈り物と送り状で、日頃からお世話になっている相手に感謝の気持ちを伝えましょう。