湖北・長浜に根付いた食文化「さば寿司」
滋賀県の湖北地方・長浜には、北陸若狭地方と旧中山道を結ぶ旧北国街道と、北陸と美濃地方を結ぶ北国脇往還の二つの旧街道がありました。この旧街道を往来した海産物で湖北の地に根付いたものに「さば」があります。
こうした歴史的な背景から「さば」がこの地域に広まり、さば寿司の食文化が形成されました。古くから「五月見舞い」という習慣があり、農繁期である5月に、農家へ嫁いだ娘を持つ親が忙しい娘を気遣って嫁ぎ先へ焼き鯖を届けました。家事に追われる娘を案じる親が食材の付け届けをしていたそうです。
さば寿司には、棒寿司、焼さば寿司、姿ずし、早なれずしがあり、集落によってその違いはありますが、湖北・長浜の伝統食として継承されています。現在でも、家庭でさば寿司をつくり、集落の祭礼などおめでたい行事や自宅で行われる結婚式など、ハレの日のおもてなし料理として大事なお客様に振る舞われるなど、地域で親しまれている食文化です。
厚みと脂の乗りが圧巻の鯖寿司
賤ヶ岳の戦いの合戦地としても有名な長浜市余呉町で鯖の惣菜を作っていたところ、「さば寿司」があまりにも評判になり、地元で愛されている名店が「さんとく三太郎」です。素材や製法にとことんこだわり、一本一本真心を込めて全工程を自社工場で手作りしています。
お米は、滋賀県を代表する銘柄「日本晴」を使用しています。粘りが少なくあっさりとした味わいで、冷めても美味しく、寿司飯に適しています。そのお米の美味しさを引き出すために、豊かな自然に恵まれた余呉町を流れる余呉川の美味しい伏流水を使用しています。
鯖は、秋から冬にかけて漁獲される1匹700g以上の厚みのあり脂の乗った、大ぶりのものだけを厳選し、一匹ずつ丁寧に捌いています。この厚みと脂の乗りが、美味しさとボリュームを兼ね備えた「さば寿司」を生み出します。また、大葉と甘酢しょうががすっきりとした後味を生み、飽きのこない清涼感を感じます。魚と酢飯の間ではなく、酢飯の間に挟んでいる事で、食感も楽しむ事ができるのも特徴です。
この大ぶりで脂がのった真鯖を、「さんとく三太郎」特製の調味液に長時間漬け込み強火で焼き上げたのが「極上焼きさば寿司」です。まろやかな寿司飯と香ばしい焼鯖との絶妙なバランスをお楽しみ頂ける逸品です。焼くことで「極上さば寿司」に比べて食べやすくなり、小さな子供でもお召し上がり頂けるのが特徴でもあります。
おめでたい行事や、ハレの日のおもてなし料理として、またお花見やバーベキュー、ピクニック等の少し贅沢なお弁当として是非お楽しみ下さい。
- 当社は、賤ヶ岳の戦いの合戦地としても有名な長浜市余呉町で食材店を営んでおりました。そこで、鯖の惣菜を作ったところ、「さば寿司」が評判になり、多くのお客様にこの美味しさを伝えたいという思いで色々な「さば寿司」を販売しております。
近江商人の心得である「三方よし」(「売り手良し」「買い手良し 」「世間良し」)を守り、できるだけ低価格で最高の商品を、全工程に責任を持って作り続けております。
また、「最も美味しいと感じていただける状態でお届けしたい」という思いから、季節毎に味の濃淡やお米の水分を変える等の工夫をしていますので、是非その味の違いもお楽しみ下さい。
(さんとく三太郎 店主 大澤 剛人)
厳選した大ぶりで脂がのった真鯖を、「さんとく三太郎」特製の調味液に長時間漬け込み強火で焼き上げています。美味しい伏流水を使って炊いたまろやかな寿司飯と香ばしい焼鯖との絶妙なバランスをお楽しみ頂けます。