柿博物館まである日本一の柿の産地
奈良県五條市は「富有柿」の一大産地として有名で、市町村単位で柿の生産量日本一と言われています。大正末期から果樹園の造成が始まり、寒波の被害を受けにくい土地に合った果実として柿が根付いて広がり、昭和49年に始まった「国営五条吉野総合農地開発事業」により、柿の一大産地が誕生しました。
盆地特有の内陸性の気候が昼夜の寒暖差を生み、山を切り開いた水はけと日当たりのよい斜面という果樹作りに適した条件が、美味しい柿を生み出します。
また、同市には高さ8.7メートル、直径18.2メートルの「柿博物館」があります。三角形のアルミパネル236枚を使って柿の形をしたドーム型の建物では、柿の歴史や食べ方等、身近な柿の情報を幅広い展示をお楽しみいただけます。
「柿の専門いしい」は昭和40年(1965年)に柿の一大産地であるこの西吉野で創業しました。干し柿以外の柿の加工品がほとんどない時代から、傷つき捨てられる柿をなんとかしたいという想いで、柿と対話しながら柿の特徴を丁寧に引き出した、安心安全なお菓子作りに取り組んでいます。干し柿などの伝統的なお菓子を守りながら、時代に合った新しい柿の商品を提案する名店です。
神様から与えられた食べ物
柿は、その学名を「ディオスピーロス・カキ」といいギリシャ語で「神様から与えられた食べ物」という意味です。古来より、「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、柿にはビタミンC、カロチン、カリウムをはじめ、様々な栄養素が含まれています。(※)古来より、柿が特別なものであったことが、「神様から与えられた食べ物」と言われたことからもうかがい知ることが出来ます。
「柿もなか」は白餡を使わない柿餡だけのもなか。少しの柚子の香りをいかした上品な味わいです。柿は吉野の富有柿を使用して、完熟したペーストと角切りのダイスカットを絶妙なバランスで混ぜ合わせ柿餡の食感を出しています。柿もなかに柿を約半個分使用している贅沢な柿専門店ならではの商品です。
(※)日本食品標準成分表2015より
吉野に自生する柿「法連坊」
吉野地方の山々に自生する大変大きな木に沢山の実をつける法連坊柿。なかなか渋味のぬけない柿のため、手間をかけてつるし柿にしても需要がほとんどなかったそうです。「もうやめよう」そんな話が出たのが十数年前。そして軒先からひとつ、またひとつとつるし柿を干す吉野の冬の風物詩が消えていきます。
「ときどき渋い柿にあたって大騒ぎするあの楽しさをどうしても残したい」。そんな想いから生まれたのが、「郷愁の柿」です。素朴な味わいの干し柿「法連坊」に渋皮入の栗あんを詰めました。ほのかな渋みとやさしい甘さが幸せを運んでくれます。
平成25年、観光庁が選ぶ「世界にも共通する究極のお土産9選」にも選ばれた銘品です。
その知らせを柿の契約農家に伝えたところ「やめんでよかった。本当によかった。これからも法連坊をやっていくから、あんたらも頑張ってな」と喜んでくれたそうです。
農家の思い、生産者の思いが詰まった「法連坊」柿を西吉野からお届けしたいと思います。
- 当社は、昭和40年(1965年)漬物の加工会社として創業しました。干し柿以外の柿の加工品がほとんどない時代に、傷つき捨てられる柿をなんとかしたいという想いから柿の加工を始めました。柿の一大産地であるこの西吉野で、時代とともに様々なお菓子を作りながら、柿のある風景を次世代に残したいという我々の願いにつなげていきたいと思います。
常に柿と対話しながら、それぞれの柿の特徴を丁寧に引き出した、安心安全なお菓子づくりが基本です。今後も、干し柿をはじめとした伝統的なお菓子を守りながら、素敵な柿の商品を開発して参ります。
奈良市のメインストリートである三条通沿いの角地に「柿の専門いしい」の直営店があります。にぎやかな通りから入ると、店内はゆったりと心休まる心地よい空間です。柿の専門店の定番商品を取り扱っております。是非おこしください。
柿が「くらしを豊かにする」素敵な果物になりますように。
(柿の専門いしい 代表取締役社長 石井光洋)
「柿もなか」と「郷愁の柿」の詰合せです。「柿もなか」は、白餡を使わない柿餡だけのもなかで、柚子の香りをいかした上品な味わい。郷愁の柿は、素朴な味わいの干し柿「法連坊」に渋皮入の栗あんを詰めました。