東御市は長野県の東部に位置し、北は上信越高原国立公園の浅間連山を背にし、南は蓼科、八ヶ岳の雄大な山並みが見られます。
市の半分以上が山林、4分の1が田畑と、豊かな自然が残されており、
東西に流れる千曲川と合わせて美しい風景が広がります。
自然豊かな恵まれた環境により、農畜産物がとても美味しく育つため、多くの名産品、特産品が生まれています。
味わい豊かでバランスの取れたシャルドネとソーヴィニヨン・ブラン、
温かな丸みとエレガントさを持ったメルローなど、いずれも絶品です。
千曲川に沿うように開けたなだらかな斜面。
かつては一面に広がるりんご農園だった
約4haの荒廃農地を開墾して、
2010年に設立されたワイナリーがリュードヴァンです。
主である醸造家小山氏はフランスや山梨安曇野のワイナリーで
腕を鍛え、醸造技術者として一躍注目されました。
栽培から醸造までを一貫して手がけ、
手入れの行き届いたぶどう畑から生み出されたワインは高品質。
長野県東御市で葡萄の木を植え育て、ワインを作っています。
千曲川に沿うように開けたなだらかな斜面。
ここはかつて一面に広がる豊かな林檎農園でした。
全国で農業従事者の減少によって人の手が入らなくなった農地は荒廃の一途をたどっています。
それはこの地も例外ではなく、人の侵入をも拒むような雑木の林へと変貌しています。
Rue de vin【リュードヴァン】は荒廃した農地にもう一度息吹を与え、
豊かな農地を取り戻すべく葡萄の木を植え育て、ワインを造り始めました。
健全な葡萄に育てるには過度な農薬や肥料を使用せず、
地面には草花が生い茂り、樹上には多くの昆虫が、
土壌には多くの微生物が暮らす豊かな生態系を作り出すことを実践しています。
それはやがてこの地の力を引き出し個性的で表情豊かなワインへとつながっていきます。
乾いた風が斜面を吹き上がり、豊富な日射量と大きな寒暖差を生み出すこの地からはやがて、
偉大なワインが生み出される日も遠くないのかも知れません。
フランスはブルゴーニュ地方のコート・ドールのように、いつか日本の“黄金の丘”と呼ばれる日のことを夢見ています。
全ては私たちの葡萄畑とワイナリーに通じる一本の通りRue de vinから始まります。
やがてこの通りにはレストランやオーベルジュが現れ、私達の次にもまた新しいワイナリーや葡萄農家が誕生する。
それはまるで点と点でつながって線ができるように、「ワイン通り」は延びてゆくのです。
レストランは野菜や肉、乳製品などを通じて近隣農家とも繋がりを持ち、
食を中心にお互いを必要とし生きてゆける環境へと派生して欲しい。
地域に暮らす人々が自ら主役であり、私達はワインを通じてこの地域の食文化の繋ぎ役として、彩として存在したいのです。
生涯、そして次の世代もまたその次の世代も当たり前のようにワインを造って暮らせる環境が、一本の通りから始まりますように。
(株式会社 リュードヴァン 代表取締役 小山英明)
自社栽培のカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した赤ワインです。
香りの特徴は新鮮なカシスや黒胡椒などのスパイスです。
また、上質で豊富な酸味はこの地ならではの特徴です。
シャープでしかもどこまでも深く広がるような酸味は、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴を良く表わしています。
出来上がったワインのほとんどはメルローとブレンドされてリュードヴァンのボルドースタイルワインの頂点となる
ドゥー・ローブ・ヴィオレットとなることが多く、カベルネ・ソーヴィニヨン単体のワインとして造られることはまれです。
比較的冷涼なこの地の特徴が良く表れた爽快で上品なワインです。
新鮮なベリー系の果実と、胡椒などのスパイスの香り、シャープで広く深く広がるような骨格と上質な酸味はカベルネ・ソーヴィニヨンらしさを表現しています。この地ならでは特長を見事に両立させてた逸品です。