岐阜八百津(やおつ) 秋の風物詩、栗
岐阜県中濃地区に位置する八百津。川沿いに山栗の木が散在する道を進んでゆくと、それほど高くはない山々に抱かれる様に水と緑に恵まれた八百津の町があります。剣豪宮本武蔵が修行したと言われている五宝滝や国指定重要文化財である旧八百津発電所、日本のシンドラーとも呼ばれる八百津出身の杉原千畝記念館など、山あいののどかな水辺の町八百津は、魅力溢れる名所もたくさんあります。
秋、木曽川に面した八百津の町は特産品である栗が実をつけ金色に輝き、9月から10月中旬にかけて収穫の最盛期を迎えます。
もっちりとした市田柿とホクホクとした栗の食感、香りをしっかりと感じる栗金飩のコラボ
この地で明治5年に創業した緑屋老舗は、美濃路で初めて栗金飩を製造、販売したお店としても知られています。
緑屋老舗の栗金飩は、厳選した地元の契約農家から届く新鮮な山栗を短時間で蒸し上げることにより、栗の粒が残るホクホクとした食感で、ほんのりとした控えめな甘みで雑味のない上品な口当たりが特徴で、栗の食感や香りを損なわないよう、こだわりの「浅炊き」で製造されています。
この「栗白寿柿」は、長野県の指定農家から届く、あめ色の果肉で上品な甘さの市田柿の中に栗金飩を詰めてたお菓子。周りにふりかけられた、もち米を乾燥させた氷餅は、晩秋から初冬の風情を感じられます。もっちりとした食感の市田柿とホクホクとした栗金飩の甘みがほどよく調和し、ほっと落ち着く味わいです。
初めて召し上がる方にはもちろん、すでに栗金飩を召し上がった方にも八百津の栗の深い味わいを改めて感じていただけるお菓子です。
- 明治に創業した緑屋老舗は、現在で六代目になります。今では緑屋老舗の代名詞ともなっている栗金飩は、剣豪宮本武蔵が修行したとも伝えられるの地元大仙寺のご住職の助言も受けて大正時代に“三代目翠翁”白木鍵次郎が作り始めたものです。
それ以来、現在も昔のままの材料と作り方で、一つひとつを丁寧に手づくりしています。
原材料の栗は、9〜10月中旬の収穫期を迎えると50軒以上の地元の契約農家さんから毎日届けられます。朝拾われた栗を新鮮なうちに蒸し上げています。(収穫期以外の時期でも、収穫したての美味しさをお届けできるよう、入荷してすぐに栗を蒸し、急速冷凍して使用しています。)
鮮度と共にこだわっているのは、水。八百津には昔ながらの酒や酢、醤油の蔵元が多いのですが、それはここが“水のまち”だから。当店では、栗きんとんも和菓子の餡も、100mボーリングして汲み上げた地下水を使用しています。
八百津の栗と水だからこそ作れる味をこれからも追求していきます。
(有限会社緑屋老舗 社長 白木恭之)
岐阜県八百津(やおつ)の特産品の栗と長野県の市田柿の美味しさを一度に楽しめるお菓子。もっちりとした市田柿と栗の粒が残るホクホクとした食感で、控えめな甘みと雑味のない上品な口当たりの栗金飩がコラボ。