

手間と歳月をかけた琥珀色のお漬物
愛知県と岐阜県の境を流れる木曽川。その河畔で栽培され特産として知られるのが、最長で180cmにもなる細長い大根、守口大根です。根の伸長が旺盛なため、その栽培は、深くまで均一で柔らかい砂地質が続く地域に限られ、現在では愛知県扶桑町と岐阜県岐阜市でしかほぼ生産されない希少な野菜です。身が締まって固く、生食にはあまり向きませんが、漬物に仕立てるとシャキシャキと歯切れよく仕上がり、「守口漬」の名で、東海地方の名産品として長年愛されています。
この守口漬の老舗、大和屋では、契約農家から吟味して買い付けた守口大根を、2度塩漬に、その後2度酒粕漬にし、さらに味淋粕と砂糖を加えた酒粕で仕上漬を行います。大根の種をまいてから漬物が完成するまで、足かけ3年。この手間と歳月が、琥珀色に輝く芳醇な旨みの守口漬を生むのです。
酒粕と味淋粕は、全国で40を超える酒蔵の中から熟練の漬物職人が目利きしたものを、絞ればまだ酒がしたたるほどの状態で使うことを必定としています。さらに、職人が粕の状態を見ながら数種類を練り合わせることで、独自の味を確立しています。

様々な素材と味わいをすこしずつ
名古屋で親しまれてきた伝統の味、守口漬に、奈良漬の定番、うりときゅうりのお漬物を適量サイズで詰め合わせました。一度の食事でいただける量を、それぞれ品のよい個包装にしており、少人数のご家庭やお年を召した方へのおつかいものに最適です。こぢんまりとした見た目でも、熟練の職人により丹念に仕込まれ、深く熟成された重厚な味わいは変わりません。守口漬をはじめて召し上がる方にもお試しいただきやすい詰合せです。
- 守口大根は、生育期の天候などにより微妙に性質が異なってきます。もちろん、漬ける工程や温度差も、味を決める大切な要素です。漬物職人たちはそうした状況を判断し、素材一本一本を指先で確認しながら漬け込み・漬け替え作業を繰り返していきます。
弊社では、そうした地道な努力の積み重ねこそが、安定した品質の確保につながると信じております。
手間を惜しまず、素材を吟味し、長い年月をかける。先人たちの教えを守りつつ、常に探究を怠らずにより良い味わいを目指し続ける。このような姿勢で、これからも伝統の技と味をお届けしてまいります。
(株式会社 大和屋守口漬総本家 代表取締役社長 鈴木昌義)
名古屋で親しまれてきた伝統の味、守口漬と、うりときゅうりの奈良漬を適量ずつ詰め合わせました。少人数のご家庭やお年を召した方へのおつかいものに、また初めて守口漬を召し上がる方にもおすすめです。