2016/7/29
日本の夏には、涼を求める風情のある文化が溢れています。JR東海沿線にも、五感で涼を感じられる逸品やスポットがいっぱい。
今回は、夏を愉しむのに最適な”いいもの”をご紹介します。
暑い夏には涼やかな水族館へのお出かけはいかがですか。三重県鳥羽市の海に面した鳥羽水族館は、一度に多くの種類の生きものたちと出会うことができる日本屈指の水族館。人魚伝説のモデルとも言われるジュゴンを日本で唯一飼育し、同じ海牛類である川に棲む巨大なアフリカマナティーをあわせての2種を同時に飼育展示しているのは世界でもここだけという珍しい水族館でもあります。
この夏はリオデジャネイロオリンピック開催にあわせ、8月31日(水)まで「魚魚(とと)リンピック2016」を開催しています。生きものたちがオリンピックの競技に挑戦したり、競技や開催地にちなんだ水槽展示を行うなど、オリンピックをテーマに多彩な能力を持った生きものたちを紹介。
大人も子供も夢中になる海の世界が広がっています。
深海をテーマとした水族館&シーラカンス・ミュージアム。1階は目の前に広がる日本一深い駿河湾の深海生物や世界中の変わった生き物を展示。深海の発光魚「ヒカリキンメダイ」が作り出す深海のプラネタリウムや駿河湾の深海ザメ、深海のUFO「メンダコ」、深海のダンゴ虫「ダイオウグソクムシ」など、見どころ満載の水族館です。2階は3億5千万年前から深海で生き続けていたシーラカンスのはく製3体、冷凍個体2体を展示したシーラカンス・ミュージアムとなっています。特に冷凍シーラカンスは世界中でこの2体しか展示しておらず、発見当時の貴重な資料や標本、世界初の遊泳映像なども展示。館内イベントも毎日しています。
乗鞍山麓五色ヶ原は、中部山岳国立公園の南端にある約3,000ヘクタールの広大な森林地帯で、様々な樹林や貴重な山野草が確認されています。多くの渓流と滝、湿原・湖沼と草花、様々な野生動物や野鳥・昆虫などの"宝庫”では、様々な景色を楽しむことができます。
五色ヶ原の動植物・地形、地質等の自然の過去・現在・未来の展望などを現場で正しく理解できるガイドツアーは、滝と渓流を巡るカモシカコースと、池の数々を巡るシラビソコースの2種類。本物の大自然を満喫することができます。
良質な地下水が豊富なことから、古くから水の都と呼ばれる大垣。冷たい地下水に漬けて冷やすよう、葛に水に強いわらび粉を混ぜ、柔らかく炊き上げた生地を陶器のお猪口に流して固めたこちらの水まんじゅう。厳選した天然の素材を使用し、丁寧にひとつひとつ手作りで仕上げています。
今年は4月下旬から10月上旬までの期間限定で、こし餡、抹茶餡の他に、旬の果物を使用した月替わりのフルーツ餡もあります。
京都で生まれ二百有余年の老舗酒蔵「キンシ正宗」が、名水「桃の井」で仕込んだ麦酒。長年培ってきた酒造技術と職人たちの磨き抜かれた舌が生む上品な味わい。
3種類あり、「かるおす」はケルシュタイプで爽やかな香りとスッキリとした酸味のバランスが良い味わい。「まったり」は、アルトタイプでコクがありまろやか。「くろおす」は、ドライスタウトタイプでロースト麦芽の深いコクとキレが特徴。 いずれも麦芽とホップ、京の名水のみを使って造られた逸品です。
夏を過ごすのに欠かせないものといえばうちわ。水のような透明感が美しい「水うちわ」は、美濃手漉き和紙を使用しており、すべて職人の手作り。水に濡れても破れない強さを出すた めに、天然のニスが塗られています。
岐阜ならではの川文化から生まれた逸品で、本物の良さや美しさ、そしてどこか懐かしさを感じます。夏らしい金魚や朝顔、男性にもおすすめな流水を表現した柄など、豊富な種類からお気に入りの一品を見つけてください。
三重県鈴鹿市に伝わる国指定伝統的工芸品の伊勢型紙。和紙を柿渋で張合せ加工した型地紙に、職人が様々な技法を用いて手彫りで製作する型紙で、江戸小紋を始め様々な染色に用いられてきました。
伊勢型紙扇子は、伝統工芸伊勢型紙の技を生かして職人が手彫りした後、確かな技術の扇子メーカーによって仕上げられる、手間暇をかけた価値ある作品です。竹製台付きで、インテリアとして飾るのもおすすめです。
栽培期間中、化学肥料と農薬を使わず、先人の知恵と伝統を生かし、ミネラル分の豊富な木曽川の川砂だけを使って栽培した国産金時生姜。風味の良さと天然の鮮やかな赤色が特徴です。
矢生姜はお味噌を添えてそのままお酒の肴にしたり、肉巻きにしたりと様々な料理で楽しめます。
長野県中部に位置する安曇野。北アルプス山系の雪解け水による豊かな湧水は、昭和60年に当時の環境庁より「名水百選」に選定されています。
「安曇野名水石挽そば」は、契約栽培農家から仕入れた国内産「玄そば」だけを丹念に石臼で挽いて国内産小麦粉でつなぎ、安曇野の清流を練り込んで仕上げています。
透明感のある香り豊かな蕎麦には、お好みでセットに入った安曇野産わさびを添えてお楽しみください。
編集後記
それぞれの四季の美しさは日本の魅力のひとつ。暑い夏に涼を取る過ごし方をするのもまた風情があります。
毎年夏はあっという間に過ぎてしまうため、私も水族館や森林浴に出かけたり、各地の自然や文化が生んだ逸品を嗜み五感で涼を感じ、夏を楽しみたいと思います。
※写真・イラストは全てイメージです。
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