素材はシンプルでも様々な表情をみせるあんこ。
あんこをこよなく愛する、日本あんこ協会会長の
にしいあんこ氏に菓子の
トレンドや
たのしみ方をうかがいました。
素材はシンプルでも様々な表情をみせるあんこ。
あんこをこよなく愛する、日本あんこ協会会長の
にしいあんこ氏に菓子の
トレンドや
たのしみ方をうかがいました。
最近のあんこ菓子には、大きく3つのニューウェーブが到来している印象を受けます。ひとつは、あんこ菓子のパステルカラー化です。昔から和菓子は季節感を取り入れ、色彩豊かなものが作られてきました。昨今、若い人たちの間で日本文化が再び脚光を浴び始めるとともに、インスタグラムなどソーシャルメディアが生み出した‘映え’(ばえ)のブームが相まって、あんこ菓子は今、これまで以上に華やかな食べ物になりつつあります。
ふたつ目の潮流は、ちょっとずつ色々なものを食べ比べできる商品ラインナップになって来ていること。最近はひと口サイズのあんこ菓子が種類豊富にシリーズ化し作られている傾向にあります。グローバル化により、あんこ菓子の素材の多様化が進み、これまでになかった味や食感のアイデアがバブルのように生まれてきていると感じます。また情報社会の発展により、消費者であるあんこファン側にも色々なものを一度に食べ比べしてみたいというニーズが生まれてきています。
そして最後に、パッケージの宝石箱化です。ひと口サイズのあんこ菓子をただバラ売りするのではなく、ひとつの可愛いパッケージや化粧箱などに詰め合わせて販売されるケースが増えてきています。ふたを開けるとそれはもうあんこの小宇宙です。色とりどりのかわいいあんこ菓子がぎゅっと敷き詰められ、あんこファンの小さな幸せを演出してくれる宝石箱と化すのです。まさに現代のあんこファンの心をつかんで離さない進化系あんこ菓子であり、あんこファンの胸を高鳴らせてくれます。