

千年の都が生んだ器、京焼・清水焼
京都。かつて千年もの長い間都であったこの地では、古くから日本のさまざまな文化が生まれ、出会い、発展してきました。料理、建築、茶道、華道、工芸。現在海外において紹介される日本の洗練された伝統文化の多くは、京都でその形をなしたと言っても過言ではないでしょう。
京都を代表する伝統工芸の一つである京焼・清水焼は、日本の数ある焼き物の中でも極めて特徴的な位置を占めています。それは一見すると同じ産地から生まれたと思えないほどに多様でありながら、しかし一様にして洗練された美意識と卓越した技術に裏打ちされています。

京の職人の技と知恵を惜しみなく注ぎ込んだ器の数々
巧緻な絵付けが隅々にまで施されたもの、大胆な釉薬の重なりが自然の雄大さを感じさせるもの、思いがけない絵柄や色の組み合わせが想像力を掻き立てるもの。目の肥えた京都の町衆や料理人、茶人の多様な要望に応えるべく、京の職人たちは技と知恵を惜しみなく注ぎ込んで、実に豊かな表情を持った陶磁器を数多く創り出してきました。京都・清水焼は1977年に国より伝統的工芸品指定を受けるとともに、現在も広く日本の暮らしを華やかに彩っています。
西川貞三郎商店は、昔から京都に脈々と続くこうした清水焼の伝統を継承しつつ、時代の潮流や各消費地のニーズにあった新商品の開発に注力しています。

かより − 華やかさを遊ぶ
古くから受け継がれてきたものに少し手を加えたり組み合せたりすることで、新たな愉しみ方を見つける。そんな豊かな遊び心も京都が長い歴史の中で培ってきたもののひとつです。遊び心はいつの時代も人の暮らしや営みに華やかさを添えます。「かより」は、京焼・清水焼の新しい愉しみ方を提案する西川貞三郎商店のブランドです。絵付けに西洋的な色合いやモチーフを大胆に取り入れてみたり、伝統的な茶具を思いがけない方法で組み合せてみたり。新鮮な京の華やかさをお楽しみください。
- 京都五条坂。清水焼の発祥の地であり、今も窯や陶房が軒を連ねる界隈に、西川貞三郎商店はあります。1917年創業。以来100年以上に渡り、京焼・清水焼の製造、ならびに日本の伝統工芸品の国内外での販売を行ってまいりました。現代生活の中で使える、伝統美と使い心地の良さが調和した、使うことで暮らしに華やかさを添える、世界中のお茶のある風景を美しく彩る京都ならでは、当社ならではのストーリー性やライフスタイルのご提案が出来る商品作りを目指しています。京都・清水焼の魅力についてもっと多くの方々に知って頂きたい、そして世界中の暮らしに寄り添い華やかさを添える、そんな清水焼のある風景を見てみたい、そのような想いを込めて、豊かな歴史と文化に培われた、日本ならびに京都を代表する伝統的工芸品、京焼・清水焼が、未来に向かって、世界に向けて咲き続けることを祈念いたしております。(株式会社西川貞三郎商店 代表取締役 西川加余子)
日本の自然美を象徴する「雪月花」をモチーフにした箸置きです。それぞれ立体的で可愛らしい形に、透明感ある結晶色釉や華美な金銀彩等を施しました。洋食器にもお使いいただけ、おもてなしに華を添える一品です。